2023年9月12日(火)

 働き始めてからの方が、それ以前よりも性別二元論によるしめつけが激しい。たとえば、仕事上で積極的に支援していた患者さんから、ある日唐突に「同性の担当者が良い」という希望をつきつけられる。同性というのは基本的に女性のことを指す(男性が同性からの支援を希望することはめったにない)。過去に男性から暴力を振るわれていたり、なんとなく女性の方が話しやすいなど、理由は多岐にわたる。わたしはそういった理由には納得する。苦しいのは、わたしと関わっていた相手がこれまでわたしを<性別>という分類法でどちらか一方に振り分けていたという事実だ。言いようのない気色悪さ。きもちわるい、きもちわるい、きもちわるい! 男性にも女性にもなりたくない。この文章を書きながら吐き気をこらえている。