2022年11月6日(日)

 明日からまた1週間仕事が始まるのだと思うと、手が湿り、便意を伴わない腹痛に悩まされる。わたしは今年、希望通りの職種に就けて、与えられる仕事量と新人研修の不足に不満があったものの、その他はおおむね満足していた。それが、試用期間の延長を勧告されたことですべて瓦解した。職場のあらゆるひとがわたしを採点する敵に思える。隙を見せてはいけない、素を知られてはいけない、<社会>が望む人物像をせいいっぱい演じなければならない。

 

 夜、バースデーケーキを食べる。わたしの誕生日は10月下旬だが、きょうまで渡す機会のなかった祖母が買ってくれたらしい。今年は祝ってくれた人数が例年よりも減ったように感じる。イチゴとブルーベリーが載った凡庸なケーキは味も凡庸で、ああ太っちゃうなと思いながら口に運んだ。

 

 クィアな友人がほしい。それに、趣味が合う友人も。どうすれば出会えるのだろう? ただ、アプリを使うにしても、いざ会おうという段になったらわたしは怖気づいてしまうと思う。なぜなら、外見に自身がないから。恋人探しではなく、あくまで友人がほしいというだけなので外見は関係ないはず。けれど、その常識的な考えをわたしのコンプレックスが許容しない。わたしはわたしが思う完璧、あるいは妥協点に到達しなければ動けない。

 

 ……ことばはわたしを形作るけれど、どうしてかその型が小さく仕上がってしまう。