2021年9月25日(土)

 真夜中がにがてな子どもだった。睡魔に負けてしまうという意味ではなく、真夜中にぽつねんと起きていることが、どうしても。夜の夜たる核が膨らみ、重力と混じりあってわたしを覆うような、そういう感覚があった。眠れない日なんて最悪だ。『丑三つ時』と『輾転反側』ということばが実体を伴って現われる。

 大人になってもこの感覚が消えたわけではないけれど、幾分かはましになったように思う。一昨日の夜、友人らの出身校まで歩いた。わたしにとっては縁もゆかりもない小学校で、それなのに通算すると3回も来たことになる。風がすっかり秋めいていて気持ちよかった。